今日はタイトルのままです。
仕事でキャラクターモデルばかり作ってきた私がセミリタイア後にスケールモデルを本格的に作るようになり揃えてきた工具。
その中でも初心者視点でこれは買って良かったというのがあります。
それらはキャラクターモデル時代に何年も愛用してきた工具とはちょっと違うので紹介しようと思います。
この記事の目次
ボークスのプロ絶プラ忍者
ボークスのプロ絶プラ忍者は、現在メインで一番使っている道具です。
ボークスが仕入れて日本で転売しているやつです。向こうではSSMといいます。
リベットローラーと同じく、昔から多くのスケールモデラーが愛用している工具です。
主に飛行機模型のパネルラインをスジボリするのに使います。
私が思う「この工具の凄いところ」は以下5つあります。

- 平面も曲面も対応できる
- 力加減で自在に溝の幅をコントロールできる
- 安定したホールド感がある
- 落としても刃が欠けることがない
- 優れたパーティングライン処理能力
スジボリとカンナ掛けにはコレ1本で対応できます。
まあ、力加減でラインの太さを決めるというスキルフルな工具ですが、僅かにパネルラインが残っていれば安定してホールドするのでガイドなしでも強力に彫りまくれます。
慣れればスケールモデルの薄いプラでも思い通りの深さのラインが彫れます。
感覚で使いこなすのに初心者向きという意味不明な解説だと思われますが、使ってみれば納得できる筈です。



1/72なら0.1mm、1/48や1/32が多いなら1㎜をチョイスすれば良いと思います。
1本1,500円くらいするので価格は高価ですが、初心者は特におすすめです。
似たようなやつでエッチングソーやシモムラの半月輪みたいな形をしている工具がありますが、全然別物です。
今まではファンテックのカーバイトばかり使ってきましたが、飛行機は胴体や翼など平面よりも曲面が多いので特化したこのような工具を使うようになりました。
飛行機模型のパネルラインに関しては、基本はプラ忍者1本で足ります。
ただ、カーバイトやBMCタガネが全く使えないというわけではない。
ガンプラなどの厚みのあるプラで平面にモールドを彫る場合は、脆いけれどファンテックのカーバイトが最強だと思っています。
BMCタガネでも良いですが、材質と強度が変わらないのでコスト的にカーバイトが優秀です。
ファンテックのカーバイト
以前から愛用しているファンテックのスジボリカーバイト。

ペンのように持ってスジボリします。
スケールモデルを作るようになってからは使用頻度は極端に減りましたが、完全に消えたモールドを復活させる場合や新規に彫る場合に出番が来ます。
この工具の素晴らしいことは溝が安定して彫れることに付きます。
欠点は耐久性や彫るのに時間が掛かるという事でしょうか。
プラ忍者でも新規でモールドを描けますが、新規で描く場合はペンタイプのカーバイトの方が特化しているという感じですね。
ちなみにカーバイトでスジボリを新規で描く場合はガイドが必須です。


スジボリのガイド

左の画像はスジボリ用にビニールテープ。
一般的なビニールテープよりもプラスチックの素材が少しだけ入っているかのように固いような気がする。
私のキャラクターモデル時代からの愛用品。
ここでスジボリに使うガイドの話をします。
私はフリーハンドが好きなのですが、ガイドが欲しい場合はガイドテープを使用します。
普通の硬めのビニールテープでも良いのですが、曲面に貼る場合に細く切るのが面倒なので既製品を使っています。
他にはプラ製のテープや直線なら定規を当てるだけでガイドにしたりしてます。
左手でパーツと定規を抑えて右手でスジボリします。
ズレが心配な人は、定規やプラ板を両面テープでパーツに貼り付けてガイドにする方法が良いと思います。
この技はガンプラで云えばガンダムやジムなどの平面は簡単に彫れますが、キュベレイやサザビーなどの曲面は難しい。
飛行機模型は曲面が基本なのでかなり高度な技術です。
手先が器用でない人は素直に両面テープでカットしたプラ板や定規の固定がお勧めです。

ガイドに頼る場合、ビニールテープよりもカッチリしたラインが彫れるプラ製テープ。
画像のテープは強い接着力があり、パーツに強力に固定できます。
ただ、その接着力は1,2回しか維持できないので使いまわしには向いていません。
エッチングソー
エッチングソーとは、模型用の精密ノコギリです。
お勧めするのは、Hasegawa TP4 [トライツール モデリングソースクライバー(模型用けがきノコギリ)]というアイテム。
hasegawaのエッチングソーセットです。
ペラペラなアイテムですが、大切に使えば何度も繰り返し使えるアイテムなのでオススメです。
切断作業も厚みがないのでパーツの寸法を極力犠牲にすることなくカットできます。
ガンプラなどでは切ったりするのに使ってましたが、スケールモデルになってからは「スジボリの当り」を付けるのに使うことが多いです。
もちろん、プラスチックの切断にも使えるのですが、スケールモデルはプラが薄いので切断はデザインナイフで足りてます。
故に私の使い方は、合わせ目消しやパテで消えた胴体などの消えたモールドを彫り直したり、新規でパネルラインを掘り起こすのに使ってます。
ちなみにモールドに当りを付けるだけならば、デザインナイフの刃の裏でも可能です。
スケールモデルでスジボリは必要か
ここまでモールド掘りの話をしてきましたが、最近の金型が新しいキットなどはモールドが深いので掘り起こしは必要ないです。
スケールモデルはキャラクターモデルに比べると古い金型のモデルが多く、旧キットが現在でもbest buyなんてこともザラ。
そんな古いキットを作る場合、消えかかったパネルラインを復活させるのにスジボリという工程は必要不可欠です。
キャラクターモデル時代に製作代行や雑誌タレントの影武者をしていた時も思ったけれど、それ以上にスケールモデルって測って計算しての繰り返しですね。
今年は最終イベントの歯医者が終わったので、プラモデルを作りながらブログの方も記事を連発したいと思っています。
他にも工具シリーズを記事にしてネタにしたいと思うので、YouTubeかインスタかTwitterにリクエストください。
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